撮る前の準備
じつは撮影前の30秒で、写真の半分が決まります。この3つだけ、毎回の習慣にしてください。
1レンズをさっと拭く
スマホのレンズは、ポケットや手の脂で意外と曇っています。やわらかい布やメガネ拭きでひと拭きするだけで、写真の「もや」が消えてピントもクッキリ。いちばん簡単で、いちばん効果があります。
2グリッド線をONにする
画面に3×3の補助線が出る設定です。線に沿わせるだけで水平がまっすぐ・配置がキマるようになります。一度ONにすれば、ずっとそのままでOK。
📱 iPhone:「設定(歯車のアイコン)」→「カメラ」→「グリッド」をON
📱 Android:カメラアプリの設定(歯車マーク)内の「グリッド線」など ※機種により名称が異なります
※見つからないときは、そのままでも大丈夫です
3画面をタップして明るさ調整
撮りたいものを画面上でタップすると、ピントが合って明るさの調整マーク(太陽マークなど)が出ます。暗いと感じたら、指で少し上へスライド。これだけで見違えます。
操作は機種によって少し異なります。うまくいかないときは「そのまま撮って送る」でも大丈夫です。
光のつかい方
プロとの差はカメラではなく「光」です。覚えることはひとつだけ——昼間の窓ぎわで撮る。
🪟 窓ぎわの自然光がいちばん
料理は昼間・窓の近くのテーブルで撮るのがベスト。やわらかい自然光がツヤと立体感を出してくれます。天井の照明だけで撮ると、色が黄色っぽく・影が濃くなりがちです。
☀️ 光の向きで、おいしさが変わる
料理は横(サイド光)か、ななめ後ろ(半逆光)から光が当たると、ツヤ・湯気・立体感が出て一気においしそうに。自分の背中側から当てる「順光」は、のっぺり平らに写ります。
窓を真後ろにして暗く写ってしまったら、01章の3「画面をタップして明るさ調整」のやり方で、料理を明るくすればOKです。
💡 夜・店内照明しかないとき
- 1いちばん明るい席へ移動して撮る。照明の真下よりも、少し斜めから光が当たる場所がきれいです。
- 2スマホのフラッシュは使わない。テカリと濃い影が出て、おいしそうに写りません。
- 3自分やスマホの影が料理にかかっていないか、ひと目チェック。
アングルと構図
アングルは3種類だけ覚えれば十分。同じ料理を3つの角度で撮っておくと、使える写真がぐっと増えます。
📐 基本の3アングル
- ◎ななめ45°:人がテーブルで見るいつもの目線。どんな料理も安定しておいしそうに写る万能アングル。
- 上真上(90°):定食・鍋・コース全体など「品数の多さ」を見せたいときに。グリッド線で水平を合わせて。
- 横真横(低め):ハンバーガー・パフェ・断面など「高さ・層」を見せたいときに。テーブルすれすれまで下げるのがコツ。
🎯 「ど真ん中」から少しずらす
グリッド線の交わる点のどこかに主役を置くと、プロっぽい余白のある写真になります(三分割構図)。もちろん、ど真ん中にドン!も迫力が出るので、両方撮っておくのがおすすめ。
🧹 撮る前に「背景」をひと整え
- 1伝票・おしぼりの袋・使いかけの調味料など、生活感のあるものを枠の外へどかす。
- 2お箸やドリンクをわざと少し写り込ませると、食卓のライブ感が出ます。
- 3寄って撮る勇気。「ちょっと近すぎ?」くらいが、いちばんおいしそうに写ります。
動画のコツ
Instagram(インスタ)などのSNSでよく見られるのは、縦長の短い動画です。「縦向き・短く・たくさん」が合言葉です。
📱 スマホは「縦向き」のまま
Instagram(インスタ)の「リール」や「ストーリーズ」は、テレビとは逆の縦長の画面です。スマホを縦に持ったまま、そのまま撮ってください。横向きで撮った動画は、縦長に直すときに小さくなってしまいます。
⚙️ 動画の画質は「1080p」がおすすめ(設定は一度だけ)
動画の画質は「1080p(フルHD)・30fps」がおすすめ。「4K」はとてもきれいですが、データが大きすぎて送るのが大変になります。SNSで見るなら1080pで十分きれいです。
- iiPhone:「設定(歯車のアイコン)」→「カメラ」→「ビデオ撮影」→「1080p HD/30 fps」を選ぶ
- AAndroid:カメラアプリを開く→設定(歯車マーク)→「動画サイズ」「ビデオサイズ」など→「FHD(1080p)」を選ぶ ※機種により名称・場所が異なります
写真のほうは、ふだんの設定のままでOK。すでに4Kで撮ってしまった動画も、そのまま送れるなら大歓迎です。
✋ 手ブレを止める構え方
- 1両手で持って、ひじを体につける。これだけでブレが半分以下に。
- 2歩きながら撮らない。動きが欲しいときはその場でゆっくり近づく・離れる。
- 3テーブルやカウンターにひじを置けたらベスト。即席の三脚になります。
🎬 短い動画(5〜10秒)をたくさん撮る
長い1本より、5〜10秒くらいの短い動画をたくさん。あとからつなぎ合わせるのはこちらの仕事なので、細切れで大丈夫です。
- 寄寄っていく:料理に向かってゆっくり近づく(いちばん使いやすい動き)
- 引引いていく:料理から店内の雰囲気へ
- 流横にすーっ:カウンターやメニューをなめるように
- 動おいしい瞬間:鉄板の湯気・チーズを伸ばす・タレをかける・麺を持ち上げる——「動きのある瞬間」は最強の素材です
🔊 音もごちそうです。ジュージュー焼ける音・お客さんのにぎわいは消さずにそのまま録ってください。
よくあるNG集
むずかしいことは考えなくてOK。この6つだけ、送る前にチラッと確認してください。
ピンぼけ・手ブレ
撮ったあとに拡大してチェック。ぼやけていたら、画面をタップしてピントを合わせてもう1枚。
暗すぎる
暗い写真は加工でも救えないことが多いです。窓ぎわ移動+画面タップで明るく。
フラッシュ直当て
テカリ・白飛び・濃い影の三重苦に。フラッシュはOFFが基本です。
フィルターで加工した写真
色の調整や文字入れはこちらで行います。加工していない撮ったままの写真が、いちばん価値のある素材です。
スクショ(画面写し)で送る
スマホの画面をそのまま写した画像(スクリーンショット)は、画質がガクッと落ちます。かならず撮影した元の写真・動画を送ってください。
お客様の顔の写り込み
お客様の顔がはっきり写るものは、ご本人の了承がない限り避けてください(後ろ姿・手元はOK)。
撮った素材の送り方
最後のひと手間。せっかくの写真も、送り方で画質が落ちてしまうことがあります。
💬 LINEで送るときは「オリジナル画質」
LINEはふつうに送ると、写真の画質が自動で下がってしまいます。①トークで写真を選ぶ → ②「オリジナル画質」(高画質)にチェック → ③送信、の順番で送ってください。
ボタンの位置・名称はLINEのバージョンにより多少異なります。見当たらないときはそのまま送ってOKです。
📦 迷ったら「全部」送ってください
- 1選ばなくて大丈夫。似た写真が10枚あっても、選ぶのはこちらの仕事です。「失敗かな?」と思う1枚が意外と使えます。
- 2同じ料理は角度ちがいで3〜5枚あると理想的。写真は縦向き・横向きの両方あると、使える場面が広がります。
- 3動画が長い・容量が大きくて送れないときは、無理に縮めず担当者へご相談ください。別の受け渡し方法をご案内します。
📷 たとえば、こんな素材が欲しいです
- 食料理:看板メニュー・新メニュー・ドリンク・デザート・ランチの全体
- 技つくっているところ:鉄板の湯気・盛り付けの手元・仕込みの様子
- 店お店:外観(昼と夜)・店内・カウンター・のれんや看板・メニュー表
- 人働く人:スタッフの笑顔や接客の様子(写ってOKな方だけで大丈夫です)
- 季季節もの:季節限定メニュー・店内の飾りつけ・イベントの様子
撮影チェックリスト
印刷してレジ横に貼っておくのもおすすめです。
📋 撮る前・送る前チェック
- レンズをひと拭きした
- 昼間の窓ぎわ(むずかしければ、いちばん明るい席)で撮った
- フラッシュはOFFのまま
- 画面タップで明るさを合わせた
- 45°・真上・真横など、角度を変えて数枚撮った
- 背景の伝票・おしぼり袋をどかした
- 動画はスマホ縦向き・1本5〜10秒くらいで撮った
- 加工なし・スクショなしの元データを選んだ
- LINEは「オリジナル画質」にチェックした
- お客様の顔が写っていないか確認した
🤝 完璧じゃなくて、いいんです
このガイドのとおりに撮れなくても大丈夫。「量」こそが力です。日々の営業の中で撮りためた写真や動画が、お店の発信の材料になります。気軽に、どんどん送ってください。